八広・正覚寺
【札所番号】
いろは大師:第四十九番(温泉郡大字鷹ノ子・浄土寺の写)
#( )内は『御詠歌集』に従っています。#鷹ノ子=鷹子は温泉郡久米村の大字でしょうか。
隅田川二十一ヶ所:第十六番
【所在地】
旧地名 | 向島区下大畑 |
現在の地名 | 墨田区八広3-5-2 |
【御詠歌(いろは大師)】
ぢうあくの わがみをすてず そのまゝに じやうどのてらへ まいりこそすれ
【いろは大師、次への順路】
六十九番万福寺へ九丁
八広の正覚寺は南葛八十八ヶ所いろは大師の四十九番札所、のはずです。ただ、こちらの大師像には番号の台座がありません。また像は衣のひだの表現法がやや写実で、ほかの札所にあるのより新しい感じがします。大心講と書かれた旗もなく、南葛の文字もありません。いろは大師の札所だった頃の名残は残っていないようです。お堂自体は昭和59年に再建したものだと書いてありました。
堂の脇に石塔がありますが、これには「二十一ヶ所大師道」と書いてありました。裏面には「明治四十三年三月」とあります。どうやら近くの宝蔵寺にあるのと同じく隅田川二十一ヶ所の案内みたいですね。この石柱には寺の名前や札所番号がないので、順路になっている路辺に建っていたものだと思います。