二系統の南葛八十八ヶ所霊場

旧南葛飾郡に開かれた二系統の南葛八十八ヶ所を実際に回っています。

見分け方早分かり
いろは大師(北回り)|大心講|大正14年|一番は奥戸・善紹寺
南回り|弘山講|明治43年ごろ|一番は東小松川・善照寺
「名称について」も読む

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観音堂(八広庚申堂)

【札所番号】
いろは大師:第五十四番(温泉郡乃万村大字阿方・延命寺の写)
#( )内は『御詠歌集』に従っています。乃万村は正しくは越智郡でしょうか。

【札所名】観音堂(八広庚申堂)

【所在地】

旧地名 向島区上大畑
現在の地名 墨田区八広5-32-7

【御詠歌(いろは大師54)】
くもりなき かゞみのゑんと ながむれば のこさづかげを うつすものかな

【いろは大師、次への順路】
七十五番宝蔵寺へ五丁
 

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八広庚申堂(観音堂)と大師堂(右の小さいお堂)

 南葛八十八ヶ所いろは大師の第五十四番は大心講の『御詠歌集』によれば旧・向島区上大畑(現・墨田区八広)の観音堂ということになっています。現在ここは庚申堂と呼ばれているのですが、堂内に庚申講の守り神である青面金剛のほかに馬頭観音が祀られているので観音堂でもあるというわけです。

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庚申堂内

 堂内真ん中が青面金剛。向かって左が地蔵尊。右が馬頭観音です。

 大師堂は庚申堂に向かって右手にあります。

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八広庚申堂境内の大師堂
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軒下にかかげられた扁額。文字は消えてしまっている。
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南葛いろは大師第五十四番大師像

 大師堂内には五十四番の台座に座った大師像が一体あります。後ろに何かの像の頭だけがありますが、このお大師様の首はすげ替えたにしてはきれいにくっついているので、関係ないのかもしれないです。

弘法大師 空海 密教