一之江・妙音寺
一之江の妙音寺は、南葛「南回り」の第四十八番札所です。謎の霊場めぐり(おそらく東葛西領)の二十八番でもあります。
【札所番号】
南回り:第四十八番
【札所名】妙音寺(真言宗豊山派)
【所在地】
旧番地等 | 江戸川区一之江3-1-6 | |
現在の地名 | 江戸川区一之江5-8 |
#旧番地は『江戸・東京札所事典』と昭和51年版の『江戸川区史』による。
#江戸川区は環七や京葉道路の工事、荒川などの河川工事で昭和期までに町名や番地が大きく変わっています。
【御詠歌(南回り48)】
【南回り次の札所】
第四十九番、地蔵堂
# 一之江エリアのどこかの路辺の地蔵堂だったと思われますが、現在はそのようなお堂がなさそうです。
当ブログは二系統の南葛八十八ヶ所めぐりに注目して札所となっているお寺や神社を参拝しています。
「南回り」「いろは大師」という呼称については目次のページをご覧ください。
一之江の妙音寺は南葛八十八ヶ所「南回り」の第四十八番札所ですが、南回り固有の大師堂や御詠歌の扁額などはありませんでした。
山門脇にある石碑が札所の案内になっていますが、これはわたしが「謎の」とか「未知の」とか呼んでいる別の霊場巡りのものです。おそらく東葛西領八十八ヶ所だと思います。
四国廿八番
大日寺写
妙音寺
その他写真と伝説など
伝説によれば、目の悪い娘が妙音寺の薬師さまに 21日間の願掛けをしました。食を絶って祈りつづけたところ、21日目の満願の日に目が見えるようになりました。娘はお礼のために薬師の池に沢山の鮒を放ちましたが、不思議なことに鮒はすべて片目になってしまったと言われています。
「南回り」の次の四十九番札所は、場所のよくわからない地蔵堂です。路辺のお堂は廃止されると中のお地蔵様はだいたい近くのお寺に遷座されると思います。
妙音寺のお地蔵様は台座に「東京/大澤/健姿…(下のほうが土をかぶっていて読めない)」というような文字が見えます。一之江が東京の一部になったのは昭和初期のことなので、南回りの開創以降のものだと思われます。南回りが開創されたのは明治43年です。